~歴史に触れて~

先日、九州地方へ行ってきました。
まずは、軍艦島。
2015年に世界遺産に登録されました。
正式名称は「端島」といい、RC造集合住宅が数十棟建ち並ぶ
その独特な景観を、離れて見ると軍艦に見えたのが由来だそうです。
専用クルーズでの上陸は天候に左右される為、年間の1/3(100日)程度しか
渡れない場所ですが、運良く天候にも恵まれ上陸することができました。


実際にその島に立ち入ると、40年以上雨風、波にさらされ続けた無人の島は
塩害などによる劣化が目立ち、当時東京よりも人口密度が高く、生活水準も
高水準であった街の面影は、崩れかけたRC造りの建築物で
感じ取るしかありませんでした。
今後、このRC建築物を歴史的価値を失わずに守り続けていくことが
課題なのだろう、と思いました。


その後、大宰府天満宮へ向かいました。
その歴史ある建物に溶け込むように、新国立競技場も手掛けた
建築家がデザインした、スターバックスコーヒーが建てられていました。
「自然素材による伝統と現代の融合」をコンセプトとして建てられたスタバは
6cm角の杉材を2000本も組子として使われ、意匠性だけでなく構造も支える
という、インパクトのある設計でした。
設計者のコンセプトを、実際にその空間に立ち入ることで素材感・寸法・環境など
様々な方向から感じ取ることができました。


歴史ある建築物から、近代の建築物。
幅広い年数の間でも残り続ける建物や、人が集う場所には理由があり
何か考えさせられるきっかけがあることを、感じました。



~いいデザインと暮らそう~

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